今日の言葉 マインドフル mindful
- 所長のひとりごと
前にマインドフルネスを取り上げました。
マインドフルネスは、最近いろんなメディアに取り上げられたりアプリも出てきていて、「今この時、1つのことに集中するエクササイズ」として定着しつつあるかと思います。
今日はマインドフルを考えてみます。ネスという名詞を作る接尾語を除いた、形容詞のマインドフルです。
マインド mind:心
フルful :いっぱい
英和辞典のアルクでは、
〔人が周囲のことなどに〕気を配る、意識している
《be ~》~を覚えている、~を心に留める
Oxford英英辞典では、
remembering somebody/something and considering them or it when you do something
と表現されています。
〇〇さんのことを覚え、何かをする時に〇〇さんのことを深く考える、ということでしょうか。
私は、診療の時に雑念が入ってきてそれにとらわれることがあります。
この患者さんにはこの薬を使ってみようかな、でも、薬の名前が何だっけ?
とか
この患者さんの家族は怒っているように見えるけど、何か悪いことを言ったかな?
とか
この患者さん診たら、あと3軒行かないといけないけど間に合うかな?
とか考え始めて集中できていないことがあります。
診療する時に、今診ている患者さんのことに集中して考える、それが医療現場でのマインドフルな態度かと考えます。
マインドフルであることによって、
1.医療のエラーを減らす
2.診療の質を高める
3.医療者のパフォーマンスを高める
ことができることが報告されています。
Ronald Epstein M.D. Attending:Medicine,Mindfulness,and Humanity他
マインドフル:往診や在宅医療現場で最も大事にすべき言葉の1つと思います。